【オフィシャル】
【センターコート】



■大会第6日目 6月25日(土)/試合結果■
【センターコート ホスピタリティ&ダイニング】
暗い空から雨の朝でした。今日はどんな日になるのだろうと気分の重いまま会場へ向かいました。しかし試合が始まる頃には黒い雲が消え空が明るくなりそれから嘘みたいに青空が広がっていきました。しかも今日は暖かい日となり昨日までの防寒等全く関係なく夏の雰囲気が一気に漂いました。昨日の中断分も含め今日でベスト16が出揃いました。日本で一人残った土居選手は巧く力を出せずに敗退、しかし予選をクリアしての進出ですからそれは凄い事です。今日の特筆はオーストラリアの若手トミックです。彼は予選上がりですが何と5シードのソダーリングにストレート勝ち、今のテニスとはちょっと違った感じのテニスで予選を含めてこれまで6戦勝利した事になります。凄いですね。
今日は2008年にセンターコートの隣に作られたホスピタリティ&ダイニングです。いわゆるメンバーとして権利を有する人達の為に作られた建物でコートを見ながら食事もできる施設です。私も一度はこんな所でゆっくりしたいものです。
それから私からのお知らせです。私は今回大会2週目の月曜日までの解説で火曜日には帰路につきます。それでレポートは月曜日までとなります。ご了承下さい。
 ◆男子シングルス3回戦
   [28] D・ナルバンディアン(ARG) 46 26 46 ☆[3] R・フェデラー(SUI)

ナルバンディアンが立ち上がりから思い切った攻めでフェデラーを驚かせたようです。フェデラーに意外なミスが多く出て心配しました。しかしテニスの早さは相変わらずで、ナルバンディアンもずっとそのペースでのプレーには難しかった感じです。フェデラーはナルバンディアンに対し特に意識するものはなかったのかいつものペースで入ったのでしょうが、そのプレーはこの所の好調さにはふさわしくないものでした。それでもストレートの勝利、やはり力が違いますね。
 ◆女子シングルス3回戦
   ☆S・リシツキ(GER) 64 62 土居 美咲(JPN)

リーを破ったリシツキでしたが、今日はその後の試合ということで気持が今ひとつ乗っていないプレー振りでした。逆にそれが土居のピリっとした気持に緊張感を失わせたのでしょうか、2回戦の対ジェン戦のようなテニスは全くというくらいに見る事ができませんでした。あの強いリシツキの強いサーブはそれほどでませんでしたが、打ち合うボールは深く強打でのスピードはやはり並のものではありません。敗戦は残念でしたがベスト16に残るにはもっともっと強いテニスを身につけなければならないという事でしょう。
 ◆男子シングルス3回戦
   [23] M・バクダディス(CYP) 46 64 36 46 ☆[2] N・ジョコビッチ(SRB)

二人のテニスに似通った部分が多くあり流れがどちらに行ってもおかしくない展開でした。それを制したのはやはりジョコビッチのストロークの深さだったように思います。お互いの攻めを同じように切り返すショットを繰り返してもどこかにポイントに繋がる所があるものです。それをジョコビッチは多く自分のものにしたという所でしょう。バクダディスのちょっと笑顔を見せるような態度に観衆は親しみを覚えたのでしょう、多くの共感を得たようです。そんな中でジョコビッチはキッチリ自分のショットを繋ぎゲームをものにしていきました。やはり勝つテニスという意味ではジョコビッチの方に確たるものがあったという事でしょう。


【ホテルからのロンドン市街】
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■私の一言「マレーマウンド」■
 2011年のウインブルドンは出足から寒い日が続いています。この時期ロンドンは気候の変化が大きく度々雨の降る事は承知しているのですが、やはり始まってすぐから日程が順調に消化できないというのは今後の事を考えると心配になってしまいます。初日から順延の試合があり、今日の3日目も朝から雨でなかなかすんなりとはいきません。大会観戦を期待して難しいチケット購入をクリアした人々にとって試合がないという事、それはそれは悔しいに違いありません。しかしここウインブルドンセンターコートには2年前の2009年に屋根が作られました。雨が降ってもセンターコートだけは順調に試合が行われる訳です。でもセンターコートは全て指定席、そのチケットを持たない限り観戦はかないません。そうするとコート1の外に設置された大スクリーンを眺めての観戦となります。その場所はアオランギテラス、でもその名前を聞く事はありません。通称はつい先に引退した人気者、ヘンマンの名を取ってヘンマンヒルとして長く親しまれてきました。そのヘンマンの後を次ぐのがイギリス期待のマレー、ここは現在マレーマウンドと呼ばれるようになってきたのです。今日のマレーマウンドは傘をさしながらの大観衆で溢れていました。気温が低い事など全く気になりません。人々が見つめる画面にはかって15年前にそのセンターコートの準決勝で時のNo1グラフと大激戦を演じたクルム伊達が時を経て再登場し信じられない早いテニスでヴィーナスと凄まじい戦いをくりひろげました。雨の中での観衆はその試合に完全に酔いしれていました。クルム伊達の素晴らしさに感嘆です。
(JUN 22 '11 柳 恵誌郎/Wimbledon)




■大会第7日目 6月27日(月)/試合展開予想■
 ◆男子シングルス4回戦
   [4] A・マレー(GBR) vs [17] R・ガスケ(FRA)

同世代の二人が戦います。これまで激しい戦いを演じてきました。対戦成績は2勝2敗で全くの5分です。ショットに切れを持つ天才的タッチのガスケが先行しマレーが追いかけるという形が続きましたが、果たして今回はどうでしょうか。一時薬物疑惑等で戦列を離れブランクを経験したガスケがまた一回り大きくなってシード選手としてプレー出来るようになりました。元々ショットの切れは十分の選手、トップ4の一角を占めるマレーといえども簡単にいく相手ではありません。ガスケは長いラリーを好むというより早い勝負を好みます。とにかく自分から攻めてクロスに相手を追いつめていきます。対するマレーは攻めの遅さを全く感じない早くそして強打のテニスを見せています。調子もとても良いと見ていいでしょう。もしマレーが最初から一気の攻めでリードするようだとこの勝負はマレーの長いボールの生きた展開になると思います。対してガスケが逆に先行するようだとマレーは苦しくなってきます。鋭いショットを持つガスケ、巧く立ち上がってリードしていく形になればゲームを有利に運ぶと思いますが、逆にマレーが初めから激しい闘志で先行していけば逆の流れになるでしょう。この勝負はゲームの初めの部分に大きなポイントがあるように考えています。
 ◆女子シングルス4回戦
   [23] V・ウイリアムズ(USA) vs [32] T・ピロンコバ(BUL)

ローンコートを得意とするヴィーナスがピロンコバと対戦です。実はこの二人、昨年のここで相対し何とピロンコバがヴィーナスをストレートで下しました。対戦成績もピロンコバの2勝1敗、以外とヴィーナスにとってやり易い相手ではないようです。細かいフットワークで早い展開のストローク戦を挑むピロンコバにヴィーナスがしっかり対応できるかどうかが鍵になります。強いサーブを持つヴィーナスでもこのピロンコバのストローク力にはかなり苦しむ事になります。今回はヴィーナスの調子も上々、昨年のような事はないでしょうが、私はストローク戦で苦しむヴィーナスを何度も見てきました。果たしてピロンコバの鋭いテニスに耐えられるかどうか、私はピロンコバの展開の早さを買っています。
 ◆男子シングルス4回戦
   [1] R・ナダル(ESP) vs [24] J・デルポトロ(ARG)

デルポトロが完全に復活してこの勝負は大変な試合となりそうです。デルポトロはUSオープンを制した後に身体の故障で完全な形でのプレーができなくなりランクも落としてしまいました。そのUSオープンでもデルポトロはナダルを下しての優勝でしたが、今の彼はその当時の強烈なサーブとここという時の強打がそっくり生かされています。特に彼は若いにも関わらずじっと状況を見て攻めるチャンスをしっかり計って攻めてきます。プレー振りもゆったりと動きながらその瞬間には早い動きでショットを繰り出していきます。その時のプレーは強烈という言葉がぴったりです。対するナダルですがローランギャロスでみせた弱気の感じは全く見えません。優勝した事で更に自信を深めた感じでそのプレー振りも決して慌てる様子がみえません。ショット的には相変わらずの強いスピンを生かして守りから攻めと移っていきます。特にフォア逆クロスと左に走ってのフォアストレートは誰にもまね出来ない確実性を誇っています。この試合は予測がつきません。恐らく攻めるのはデルポトロの方がおおくなるでしょうが、攻めきれるかとなると何ともいえません。しかし攻めきらなければナダルを崩す事は難しいでしょう。デルポトロはかなりのリスクを背負って戦う事になります。やはり勝負は実績からもナダルがやや有利といわざるを得ませんが、何が起こっても不思議ではありません。


【コート14〜17】
【下にコート18を見る】
【コート18】