■敗者にはそっとしておいて■
 選手が会場を後にするのは本当に寂しいものです。特に期待され自分でも優勝を狙っている人ほどその気持ちは強いでしょう。昨夜、いやもうとっくに日が変わっていましたが、残念ながらサフィンに敗れたサンプラスの帰りと出口あたりでいっしょになりました。試合が終わって、多分、気が進まないであろうプレスカンファレンスを済ませ帰途につく所でしょうが、憔悴しきった様子でコーチのガリクソンもトレーナーも声をかけられない状況でした。サンプラス夫人が回りの人達に気を使っているのが何ともいえない感じで、近くにいた関係者もじっと見ているだけでした。こんな時には何の慰めも言葉も要らないのです。ただ、そっとしてあげるのがエチケットというものでしょう。 テニスファンは選手の華やかな部分を見ますが、選手は喜びが大きいほど寂しさも深いのです。
(JAN 22 '02 柳 恵誌郎/Australian Open)